危険な関係
きけんなかんけい
名詞
標準
Dangerous Liaisons (novel, film)
文例 · 用例
神秘主義がファッシズムとの間にもっている危険な関係は、ナチスの美学がその後あらわにしたように、現実からの逃避や、主観的観念性、幻想の壤土となるからである。
— 宮本百合子 『文芸時評』 青空文庫
」十四 酒に酔つて来た為か、富岡は少しづつ気持ちが明るくなり、曖昧な心のわだかまりから、解放されて、このまゝまた元通りの危険な関係に墜ち込んでゆく勇気が出た。
— 林芙美子 『浮雲』 青空文庫
N・R・F発行の「危険な関係」の袖珍本で、昭和十六年、小田原で、私の留守中に洪水に見舞われて太平洋へ押し流されてしまうまで、何より大切にしていたのである。
— 坂口安吾 『三十歳』 青空文庫
ところがラクロの「危険な関係」に至つては、作者の思想が作中人物に及ぶといふところが全くないに等しい、よつて又、文学史上の位置も有つて無きが如く、無くて有る如く、アイマイ、モコたるものでジッドの讃辞にも拘らず、ジッド宗徒のたむろする日本フランス文学者の間ですら、一向に声価は上らなかつた。
— ――「危険な関係」に寄せて―― 『思想なき眼』 青空文庫
「危険な関係」が二百余年の時間の距りにも拘らず、最も近代を思はせるものは、それが思想によつて書かれずに、眼によつて、鬼の眼によつて、不動の眼によつて書かれてゐるからだと私は思ふ。
— ――「危険な関係」に寄せて―― 『思想なき眼』 青空文庫
そしてラディゲが、同じ一つの眼によるに拘らず、少年の作品であるとすれば、ラクロはより成熟した作品で、その意味に於ては、「ドルジェル伯の舞踏会」を昔に、「危険な関係」をより近代の作品に見たてても差支へがない程である。
— ――「危険な関係」に寄せて―― 『思想なき眼』 青空文庫
ショデロ・ド・ラクロの「リエゾン・ダンヂュルーズ」(危険な関係、と訳すべきか)はかゝる天性の娼婦に高い身分(侯爵)と高い教育を与へ、マノンに於て盲目的であつたことが、最も意識的に、即ち愛の遊戯を明確なる人生の目的とした男女の場合を描きだしたものである。
— ――プレヴォとラクロ―― 『欲望について』 青空文庫
スタンダール以前の「危険な関係」の方が、はるかに人間通であり、簡潔であり、新鮮である。
— 坂口安吾 『現代とは?』 青空文庫
作例 · 標準
彼は既婚者と危険な関係に陥り、家庭を崩壊させてしまった。
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映画「危険な関係」は、フランス貴族の退廃的な恋愛を描いている。
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政治家と企業の間の危険な関係が、ついに明るみに出た。
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会社で上司と部下の間に危険な関係が噂されている。
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