道心者
どうしんじゃ
名詞
標準
文例 · 用例
聖武の朝、行基門徒に限つて、托鉢生活を免してから、得度せないまでも、道心者の階級が認められて来た。
— 唱導的方面を中心として 『国文学の発生(第四稿)』 青空文庫
それに、合邦住家の段の前、天王寺西門の場は、乞食の集りであり、此場でも玉手は道心者で乞食の一歩手前まで行つてゐる境遇であるし、俊徳丸も盲目で癩病である。
— 折口信夫 『玉手御前の恋』 青空文庫
春の花を欺く姿、秋の野風に暴して、恨みさびたる其樣は、如何なる大道心者にても、心動かんばかりなるに、峰の嵐に埋れて嘆きの聲の聞えぬにや、鈴の音は調子少しも亂れず、行ひすましたる瀧口が心、飜るべくも見えざりけり。
— 高山樗牛 『瀧口入道』 青空文庫
思へば悟道の末も稍々頼もしく、風白む窓に、傾く月を麾きて冷かに打笑める顏は、天晴大道心者に成りすましたり。
— 高山樗牛 『瀧口入道』 青空文庫
思へば悟道の末も稍※頼もしく、風白む窓に、傾く月を麾きて冷かに打笑める顏は、天晴大道心者に成りすましたり。
— 高山樗牛 『瀧口入道』 青空文庫
当世の道心者が後世を願ふとも、法華経釈迦仏をば打捨てて、阿弥陀仏念仏なんどを念々に不捨申は、いかがあるべからん。
— 日蓮聖人はエタの子なりという事 『旃陀羅考』 青空文庫
外相は世人と変わらず、ただ内心を調え行く人こそ、真の道心者と呼ばるべきであろう(随聞記第二)。
— 和辻哲郎 『日本精神史研究』 青空文庫
かれがかたりしに、江戸に寒念仏とて寒行をする道心者あり、寒三十日を限りて毎夜鈴が森千|住にいたり刑死の回向をなす。
— 鈴木牧之編撰 『北越雪譜』 青空文庫