覧会
らんかい
名詞
標準
文例 · 用例
諸君は音楽会の演奏を聴いた後で、直ちに美術展覧会に行き、あの静かな柔らかい落着いた光線や気分の中を、あちこちと鑑賞しつつ歩いた時、いかに音楽と美術とが、芸術の根本的立場に於て、正反対にまで両極していることを知ったであろう。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
そして美術の展覧会では、静寂として物音もなく、人々は意味深げに、鑑賞の智慧|聡い瞳を光らしている。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
小学校では、毎年創立記念日に学童の作品展覧会が催される。
— 中原中也 『詩と其の伝統』 青空文庫
それといふのが、これが都より田舎へ出すのであれば、何音楽会に行きました、何展覧会に行きました等々の、謂はば事件があるわけですが、こちらでは、何を豊富に感じてゐるとも、それが事件の形を採りませんので、書くことがまるでないやうな有様にもなるのだと、今更思ひ知る次第です。
— 中原中也 『感情喪失時代』 青空文庫
近頃では展覧会などで見る「高嶺の雪」などいう日本画には、空気を絶したような峻急な高嶺に、綿帽子のように、むやみに雪を盛り上げたのがあるけれども、あれは誤りである。
— 小島烏水 『高山の雪』 青空文庫
二十年前に、上野の何とか博覧会を見て、広小路の牛のすき焼きを食べたと言うだけでも、田舎に帰れば、その身に相当の箔がついているものである。
— 太宰治 『如是我聞』 青空文庫
その家族と喧嘩をして、追われるように田舎から出て来て、博覧会も、二重橋も、四十七士の墓も見たことがない(或いは見る気も起らぬ)そのような上京者は、私たちの味方だが、いったい日本の所謂「洋行者」の中で、日本から逃げて行く気で船に乗った者は、幾人あったろうか。
— 太宰治 『如是我聞』 青空文庫
上野の博覧会である。
— 太宰治 『如是我聞』 青空文庫