思量
しりょう
名詞
標準
文例 · 用例
〔たそがれ思量惑くして〕たそがれ思量惑くして、 銀屏流沙とも見ゆるころ、堂は別時の供養とて、 盤鉦木鼓しめやかなり。
— 宮沢賢治 『文語詩稿 五十篇』 青空文庫
一体は沈黙の内でなくては思量せられないはずの事を、言語に現わし色彩に現わすのだ。
— ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 『家常茶飯』 青空文庫
甚だ稀有の事としては、生に始まるより死に終るまで、疾病の現象を呈すること無くて、世に來り世を去るものも有らうけれど、そは其の事に就て思量考慮の費すことを要せぬ程に稀有である。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
望見す可からずして、たゞ思量す可き或作用を有するものをも氣というた場合がある。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
考えて見ると、これほど骨を折って、偸むように持ち出した洋杖が、どうすれば眉と眉の間の黒子を見分ける必要品になるのか、全く彼の思量のほかにあった。
— 夏目漱石 『彼岸過迄』 青空文庫
人間は生きている限りは思量する。
— 森鴎外 『なかじきり』 青空文庫
あますところの問題はわたくしが思量の小児にいかなる玩具を授けているかというにある。
— 森鴎外 『なかじきり』 青空文庫
何故に現在の思量が伝記をしてジェネアロジックの方向を取らしめているかは、未だまったくみずから明かにせざるところで、上にいった自然科学の影響のごときは、少くも動機の全部ではなさそうである。
— 森鴎外 『なかじきり』 青空文庫