猫目
ねこめ
名詞
標準
文例 · 用例
こは路傍なり、猫目石の奢りかがやく夕暮の崖の下なり、熱くちらばる花の中に、流石女の稚けなけれどなまめかしく、而も無心に、童は薔薇色薄きシヤツをかきあげつる、尻も真白く、病める、悲しき、取りみだしたるその溜息。
— 北原白秋 『畑の祭』 青空文庫
一昨年某大臣、孟子がいわゆる大王色を好んで百姓とともにせんとの仁心より頼まれた惚れ薬の原料を採りに中禅寺湖へ往った時、篤とこの大黒を拝もうと心掛けて滞在して米屋旅館に、岩田梅とて芳紀二十三歳の丸ぼちゃクルクル猫目の仲居頭あり。
— 鼠に関する民俗と信念 『十二支考』 青空文庫
本麻、赤縞ワイシャツに猫目石のカフスボタン。
— 夢野久作 『暗黒公使』 青空文庫
「新古御時計」と書いた看板の蔭に、怪しげな色の金銀細工、マガイ金剛石、猫目石、ルビー、サファイヤの類が、塵に蔽われたまま並んで光っている。
— 夢野久作 『塵』 青空文庫
猫目石のような月の眼が、女の胸を探りました。
— 国枝史郎 『前記天満焼』 青空文庫
使女B 白い駒に乗り、水浅黄の袍を着け、銅の楯と象牙の笛と、猫目石で象眼した一弦琴を持った二十五、六の音楽家は何んと美しい方ではござりませぬか。
— 国枝史郎 『レモンの花の咲く丘へ』 青空文庫
しかし、気になるのは新助の目で、うす暗い中にジッといる猫目という感じ――ことにあらぬ所を見て何か考えている時は、どうも女たらしの手代にしては、分に過ぎたる険しさのあるのが気になる。
— 吉川英治 『江戸三国志』 青空文庫
両眼が夜の猫目のようにギラリ。
— BEING AN ADVENTURE OF DRENTON DENN, SPECIAL COMMISSIONER 『ドレントン・デン特派員の冒険』 青空文庫
ウィキペディア曖昧さ回避
猫目
出典: 猫目 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0