抜摘
ぬけ摘
名詞
標準
文例 · 用例
消防小屋移転の件と、ぶくりんを耕地整理の旗持に抜摘しようといふ案を提げて湯アガリが時々ぐでりんと伴れだつて私を訪ねるのですが、彼はその問題よりも「仇名廃止論」で気焔を挙げるのでした。
— 牧野信一 『月あかり』 青空文庫
地下道の音響タンクのメーターを、斯んなに一時に昇らせたならば、市長がやがて俺を音響会社の重役に抜摘するであらう。
— 牧野信一 『ラガド大学参観記』 青空文庫
この頃朝廷には諸藩の重役の職名を一定されて、執政参政というものを置かれたので、我藩でも家老は総て執政となり、参政に当る職はこれまで無いのだから、新に抜摘を以て命ぜられることになり、私の父も参政となった。
— 内藤鳴雪 『鳴雪自叙伝』 青空文庫
とは言うものの、それも文章が拙く、くどくどしくて、全篇をよむには面倒であろうから、ここに「見果てぬ夢」の一節を抜摘しよう。
— 永井荷風 『※東綺譚』 青空文庫
剣菱|茲に論語、聖書の中より二三節を抜摘して、公平なる批評を加えて、孔子や耶蘇が何れ程利口な事をいったか研究して見よう。
— 正宗白鳥 『論語とバイブル』 青空文庫