有り難迷惑
ありがためいわく
名詞
標準
文例 · 用例
よそ様で酒の肴にごて/\と喰われもしない皿数を並べて下さいますが、実際、有難迷惑なものですわ」 それよりか、菜の浸しもの、豆腐、おすんこ、このどれか一つあれば、私には何よりでございます。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
有難迷惑の好意についても一ついえば、某外国に一百六十歳近い長寿者がありました。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
ところが、結果から言って、その恩典が、実は長沢松平家にとっては甚だ有難迷惑なものとなりました。
— 三河に現れた退屈男 『旗本退屈男 第五話』 青空文庫
今日も前の小父さんが草を刈つてくれたのは有難かつたが、咲きそめた萩まで刈つてくれたには閉口した、活けることをも遠慮して、毎日毎日咲くのを眺めてゐたのに、……これが有難迷惑といふのだらうか、刈りとられた萩の枝を見ては微苦笑するより外なかつた。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
ついでに蓴蓮亭を訪ねる、幸にして夫妻とも在宅、折からの平手前に招ぜられたが、それは私たち二人にとつては有難迷惑だつた!
— 昭和十四年 『旅日記』 青空文庫
家へのみやげにと云って大きいのを七八本も抱えさせられて、少々有難迷惑に感じたこともあった。
— 岡本綺堂 『三浦老人昔話』 青空文庫
お金に取っては有難迷惑です。
— 岡本綺堂 『三浦老人昔話』 青空文庫
わたしが若いときに箱根に滞在していると、両隣りともに東京の下町の家族づれで、ほとんど毎日のようにいろいろの物をくれるので、すこぶる有難迷惑に感じたことがある。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫