玄中
げんちゅう
名詞
標準
文例 · 用例
正に毒草を変じて薬となし、糞土を烹て醍醐をなす底の怪手腕と称すべしで、謡曲の教外別伝の極地、声色の境界を超越した、玄中の玄曲を識得した英霊漢というべしである。
— 夢野久作 『謡曲黒白談』 青空文庫
「これは不可ない、仕損じたらしい」 公孫樹の大木の真上にあたって、五帝星座がかかっていて、玄中星が輝いていたが、一ツの簒奪星が流星となって、玄中星を横切ろうとした。
— 国枝史郎 『血ぬられた懐刀』 青空文庫
その他、神秘派中高等なる者は、ただ宗教の理たるや、すでに玄中の玄、理外の理なれば、吾人の知識とその理との間の海峡に架すべき橋梁なきをもって、吾人は言語道断、言亡慮絶の点において、自然にその理を感受するよりほかなしとなす。
— 井上円了 『迷信と宗教』 青空文庫