禁断の果実
きんだんのかじつ
表現名詞
標準
forbidden fruit
文例 · 用例
年にしては、Nより一つか二つしか上ではないが、禁断の果実を既に十分に食つてゐるかの女が、何も知らないかれに取つて一種不思議な畏怖に近い感じを感じさせるのはそれは止むを得ないことであつた。
— 田山録弥 『路傍の小草』 青空文庫
禁断の果実を食ったアダムの子孫として、我々は原罪を負うて生れるのである。
— 西田幾多郎 『絶対矛盾的自己同一』 青空文庫
*116「……すでに禁断の果実を食べた人間に、かかる悩みのあるのはやむをえまい」 僕はこうした弁解が不潔で堪らなかった。
— 原口統三 『二十歳のエチュード』 青空文庫
*33 イヴに禁断の果実を与えた楽園の蛇の故事に呼応して、東洋の古にも次の箴言がある。
— 原口統三 『二十歳のエチュード』 青空文庫
が、私達はそういう日は、いつもと少しも変らない日課の魅力を、もっと細心に、もっと緩慢に、あたかも禁断の果実の味をこっそり偸みでもするように味わおうと試みたので、私達のいくぶん死の味のする生の幸福はその時は一そう完全に保たれた程だった。
— 堀辰雄 『風立ちぬ』 青空文庫
四 伊予守忠弘は、こうして禁断の果実を味わったのです。
— 乞食志願 『奇談クラブ〔戦後版〕』 青空文庫
自分は異境万里の外に死ぬかも知れない、そして同じ皮膚の色をした、日本の女の心も肉体も知らずに――と、こう言った悩みのために、幾人の若い学生が、長い童貞生活を破り、賤しい売女に接近して禁断の果実を味い、出船の間際に、生涯の煩いになった、悪い病気を背負ったという例は、決して少くは無かったのです。
— 白髪の恋 『奇談クラブ〔戦後版〕』 青空文庫
甘き禁断の果実を、愛を、味わいつつ、世に隠れ心満ちてわれらは暮らしぬ。
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫
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禁断の果実 とは、それを手にすることができないこと、手にすべきではないこと、あるいは欲しいと思っても手にすることは禁じられていることを知ることにより、かえって魅力が増し、欲望の対象になるもののことをいう。
出典: 禁断の果実 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0