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音締め

ねじめ
名詞
1
標準
文例 · 用例
その控室の方に当っては、もはや、午後の演奏の支度にかかっているらしく、尺八に対して音締めを直している琴や胡弓の音が、音のこぼれもののように聞えて来る。
岡本かの子 食魔 青空文庫
だが、こうした見知らぬこの北方の夏の夜の雰囲気の何処かで、内地で聴くようなあの三絃の音締めがして、そしてあのエンヤラヤアノヤアヤである。
北原白秋 フレップ・トリップ 青空文庫
秋ゃ、秋、身にしむ恋のつまびきに、そぼふる雨もなんとやら、いっそ音締めもにくらしい、というやつだ。
のろいのわら人形 右門捕物帖 青空文庫
さすがは糸の音締めで名をとった江戸女だよ。
幽霊水 右門捕物帖 青空文庫
」 かう話がきまつて、二人は新橋の方へ向いて高架鐵道の下をぬけ、烏森の意氣な圓い大提灯が出てゐたり、三味線の音締めが聽こえたりする横町々々を縫つて行つた。
發展 泡鳴五部作 青空文庫
彼等は古い江戸ッ子がバラック趣味を軽蔑し、オツな喰い物、意気な音締め、粋な風俗の絶滅を悲しんで、イヤになって引っ込んでいる間に、ドンドン彼等の趣味を東京市中に横溢させている。
夢野久作 街頭から見た新東京の裏面 青空文庫
彼の部屋の下の道から、ヴァイオリンの音締めの音がときどき洩れて来た。
横光利一 罌粟の中 青空文庫
あまり広くはない正面の楽師たちに絡りついている真鍮の楽器の管から、しっかりと音締めの利いた音がもう久慈の胸中に吹き襲って来た。
横光利一 旅愁 青空文庫