祁寒
きかん
名詞
標準
文例 · 用例
人の説くを聞くに、この境寒を知らず、數年前|祁寒と稱せられしとき、塞暑針は猶八度を指したりといふ。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
祁寒の時を除く外は、朝五時に起きて掃除をし、手水を使い、仏壇を拝し、六時に朝食をする。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
(正月二日|祁寒、硯に生冰。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
」「今年は十一月迄は暖に候処、小寒入より祁寒、雪もなくて只々さむく候。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
鳩ヶ谷の三志様、すなわち富士講でいう小谷禄行の教えを聞いてから、熱烈なる不二教の信者となり、既に四十年間、毎朝冷水を浴びて身を浄め、朝食のお菜としては素塩一|匙に限り、祁寒暑雨を厭わず、この教のために働き、夫が歿してから後は――真一文字にこの教のために一身を捧げて東奔西走している。
— 恐山の巻 『大菩薩峠』 青空文庫