干し竿
ほしざお
名詞
標準
文例 · 用例
たぶんだめだろうとは思ったが、試みに物干し竿の長いのを持って来て、たたき落とし、はね落とそうとした。
— 寺田寅彦 『簔虫と蜘蛛』 青空文庫
没義道に頭を切り取られた高野槇が二本|旧の姿で台所前に立っている、その二本に干し竿を渡して小さな襦袢や、まる洗いにした胴着が暖かい日の光を受けてぶら下がっているのを見ると葉子はもうたまらなくなった。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
そうして物干し竿におしめがにぎやかに並びますわ。
— 有島武郎 『ドモ又の死』 青空文庫
前の広庭には高い物干し竿が幾列びにも順序よく並んでいて、朝から紺糸がずらりとそこに干しつらねられる。
— 田山花袋 『田舎教師』 青空文庫
) 食卓ふきと、棚ふきはやはり使ったたびに、洗ってひろげておくことにして、日に一つずつ、きのう使ったものは、よくよくしゃぼんで洗って干し竿にかけることにして、きのうかわかして置いたものをあらためて備えておくのです。
— 羽仁もと子 『女中訓』 青空文庫
蒲団は斜めに置かれ、下部は二本の物干し竿に掛け、上部は二本の綱でつるしてあった。
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫
物干場と言っても、何本かの物干し竿を渡す左右の支柱を、所定の位置にぐらつかないように立てればいいだけだ。
— 片岡義男 『七月の水玉』 青空文庫
物干し竿なんぞも、本当は、いけないのであるが、先へ、ひょいと風呂敷を引っかけて、「へい、風呂敷包みでございます」 といえば、役人は、ニヤリと笑って通したという。
— 野村胡堂 『胡堂百話』 青空文庫