稀覯
きこう
名詞-の形容詞名詞
標準
rare (book, manuscript, etc.)
文例 · 用例
我々が初めて会ったのはモンマルトル街の名もない図書館で、そこで二人が偶然にも同じたいへん貴重な稀覯書を捜していたことから、いっそう親しくなったのであった。
— THE MURDERS IN THE RUE MORGUE 『モルグ街の殺人事件』 青空文庫
実に人間に取ってこれほど大事の物なく、一七〇七年にオランダで出版したシャール・アンションの『閹人論』はジュール・ゲイの大著『恋愛婦女婚姻書籍目録』巻三に出るが、余が大英博物館で読んだアンションの『閹人顕正論』は一七一八年ロンドン刊行で、よほど稀覯の物と見え、右の目録にも見えぬ。
— 鶏に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
と心窃に感慨しつゝ、是等の大美術書を下駄で踏むのがアテナの神に対して済まないような気持がしながら左見右見としていると、丸善第一のビブリオグラアーたるKが焼灰で真黒になった草履穿きで煙の中をいつゝ、焼けた材木や煉瓦をステッキで堀返しては失われた稀覯書の行衛を尋ねていた。
— 内田魯庵 『灰燼十万巻(丸善炎上の記)』 青空文庫
且初版以後一度も覆刻されなかった故、今日では貴重な稀覯書として珍重されて、倫敦時価一千円以上である。
— 内田魯庵 『灰燼十万巻(丸善炎上の記)』 青空文庫
此のシーボルトの『動植物譜』は先年倫敦の某稀覯書肆から買入れたのが丸善の誇りの一つであったが、之が焼けて了ったのだ。
— 内田魯庵 『灰燼十万巻(丸善炎上の記)』 青空文庫
殊に此書は欧羅巴刊行の書籍中漢字を組入れた嚆矢としてビブリオファイルに頗る珍重される稀覯書である。
— 内田魯庵 『灰燼十万巻(丸善炎上の記)』 青空文庫
無論、日本では猶だ外国の稀覯書を珍重するほどの程度に達していないから、此の如き稀覯書を外国から仰いで積んで置く事は出来無いが、猶且容易に手に入れる事の出来ない此種の珍本も数十点あった。
— 内田魯庵 『灰燼十万巻(丸善炎上の記)』 青空文庫
稀覯書というでは無いが、ベンガルの亜細亜協会の雑誌(一八三二年創刊?
— 内田魯庵 『灰燼十万巻(丸善炎上の記)』 青空文庫
作例 · 標準
神田の古本屋の奥深くで、長年探し求めていた初版本の稀覯本をついに見つけ出し、手が震えた。
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大学図書館の地下倉庫には、一般公開されていない稀覯の古文書が、厳重な湿度管理のもとで眠っている。
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「これは世界に数冊しか現存しない、極めて稀覯な資料ですので、お取り扱いには十分ご注意ください」
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