拠地
よんどころち
名詞
標準
文例 · 用例
また四月英国の閉塞隊がベルギー海岸のドイツ潜水艇の根拠地を襲撃した場合にも、味方の行動を掩蔽するために煤煙の障屏を使用しようとしたのが肝心の時に風が変って非常の違算を来たしたという事である。
— 寺田寅彦 『戦争と気象学』 青空文庫
つまり大小の群星には二つの党派があってそれぞれの根拠地より出でて互いに入り乱れつつも目ざす処に馳せ行くがごとき有様である。
— 寺田寅彦 『宇宙の二大星流』 青空文庫
平安時代になつて、坂上田村麻呂が遠く北へ進んで蝦夷の根拠地をうち破り、胆沢城(今の岩手県水沢町附近)を築いて鎮所となしたとあるが、津軽まではやつて来なかつたやうである。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
それは海峡の一部に出来るイギリス海軍根拠地の大工事だと、社長は説明した。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
この世に人間という形を以て現れて来まして、いろいろの芸当をやって見せますが、時期が来れば楽屋裏の大生命の根拠地へ帰らねばなりません。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
『ASCII』にはアメリカの雑誌で仕入れたねたを中心にパーソナルコンピューターの最新動向をまとめていたが、本拠地を移せばより新鮮な情報を直接つかみ、水滴をまとった桃のようなみずみずしい記事が書けるに違いないと思えた。
— 富田倫生 『パソコン創世記』 青空文庫
これらの外面的な情実から、家族は国家の柱石、資本主義の根拠地となっている。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
それで穴倉の底を根拠地として欣然とたゆまずに研究を専念に遣つてゐるから偉い。
— 夏目金之助 『三四郎』 青空文庫