銀細工
ぎんざいく
名詞
標準
silverwork
文例 · 用例
数日前、私は弁天町の金銀細工の街をマリとあるいていた。
— 吉行エイスケ 『スポールティフな娼婦』 青空文庫
「新古御時計」と書いた看板の蔭に、怪しげな色の金銀細工、マガイ金剛石、猫目石、ルビー、サファイヤの類が、塵に蔽われたまま並んで光っている。
— 夢野久作 『塵』 青空文庫
金銀の飾物を作る店で、店さきに一つの燈火を置き、その灯の下で店の人が首飾の銀細工をしてゐると、やがてそこへ一人の男がひどく弱つたやうな風をして近寄つて来て、哀しさうな声で云つた。
— 岡本綺堂 『赤膏薬』 青空文庫
その広巳の瞳には、人や車が影絵のように映り、建物が歪んで映り、時とすると灰汁のような色をして飛んでいる空の雲が鳥の翅のように映り、風のために裏葉をかえしている嫩葉が銀細工の木の葉となって映った。
— 田中貢太郎 『春心』 青空文庫
アンリイ・ドユワルは隣家の飾職にして、主に銀細工をなせり。
— THE MURDERS IN THE RUE MORGUE 『病院横町の殺人犯』 青空文庫
隣人、銀細工業、アンリ・デュヴァルの証言。
— THE MURDERS IN THE RUE MORGUE 『モルグ街の殺人事件』 青空文庫
その後から金銀細工の鳳凰や、蝶々なんぞの飾りを付けた二つの梅漬の甕を先に立てて、小行李とか、大行李とかいった式の食料品や天幕なんぞを積んだ車が行く。
— 夢野久作 『狂人は笑う』 青空文庫
金銀細工は錺屋の職ですが、これも普通の錺屋には出来ない芸です。
— 夜叉神堂 『半七捕物帳』 青空文庫