幻辞.com

黄煙

こうえん
名詞
1
標準
文例 · 用例
」ずばりと彼女は云うと、化学的な香料のにおいを発散させながら、黄煙草のけむりで太田ミサコは傲慢なわらいを浮べた顔をくもらせた。
吉行エイスケ 女百貨店 青空文庫
あの前での昨日の人だかりというものは昼の花火の黄煙菊よりも埃をあげた。
北原白秋 木曾川 青空文庫
途端に轟然たる音がして、石灯籠の頂上から、一道の烽火が立ち上り、春日|怡々たる長閑の空へ、十間あまり黄煙を引いた。
国枝史郎 天主閣の音 青空文庫
するとその手から、また黄煙がサッと上って、手の甲の上に、同じような赤い斑点が現れた。
海野十三 地球盗難 青空文庫
するとパッと黄煙が騰ると見る間に、艦も敵兵も瞬間に煙となって空中に飛散する。
海野十三 発明小僧 青空文庫
煙の絶え間より望めば、黄竜旗を翻せる敵の旗艦の前部は黄煙渦まき起こりて、蟻のごとく敵兵のうごめき騒ぐを見る。
徳冨蘆花 不如帰 小説 青空文庫
時まさに三時、定遠の前部は火いよいよ燃えて、黄煙おびただしく立ち上れど、なお逃れず。
徳冨蘆花 不如帰 小説 青空文庫
そしておのおの黒衣素足、手に牙剣をひっさげ旗を捧げ、腰には葫芦をかけて内に硫黄煙硝をつめこみ、山陰にかくれていて、郭淮の部下がわが王平軍を追いちらし、木牛流馬を曳いてかえらんとする刹那に彼を襲え。
五丈原の巻 三国志 青空文庫