町回り
まちまわり
名詞
標準
文例 · 用例
庄兵衛も薄うすそれを覚らないではなかったが、今更どうしてもやめられない羽目になって、相変らずその辻斬りをつづけているうちに、彼は上野の山下で町廻りの手に捕われた。
— 岡本綺堂 『青蛙堂鬼談』 青空文庫
今日一座の者と一緒に町廻りをした。
— 菊池寛 『神の如く弱し』 青空文庫
田舎の役者と一緒に町廻りなどをすれば、君達は又鹿爪らしく非難する事だろうよ。
— 菊池寛 『神の如く弱し』 青空文庫
その闇太郎の姿を、ふっとこの晩、御蔵前通りで、見つけた町廻り同心の一行。
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫
しかし何分往来中のことでもありますので、二、三町廻つた所の小さな公園の中にはいり、ベンチに腰をかけて六、七分ばかり話し込みました。
— 浜尾四郎 『殺人鬼』 青空文庫
曲馬団の町廻りかなア。
— その二 密室大犯罪 『明治開化 安吾捕物』 青空文庫
古風な馬車で太鼓を叩いて町廻り、私は車上からビラを撒きながら、長田幹彦先生の出世作「旅役者」で、作者が北海道を漂泊中、紙芝居の群れに入って町廻りをしたひとこまを哀しく嬉しく思い出していた。
— 正岡容 『わが寄席青春録』 青空文庫
「この滝、いま上の方で工事をしてるもンで、とき/″\赤土がながれて来て色が変るんです」 長田幹彦出世作たる「旅役者」は、作者も亦旅役者の群れへ入つての体験と云ふが、私もこの湯河原の興行では、借りて来た馬車で太鼓を叩き/\町廻り、私自身、車上からビラを撒いた。
— 正岡容 『落語家温泉録』 青空文庫