鞣
なめし
接頭辞
標準
tanning
文例 · 用例
生れて始めて、日々の糧の心配なく、専心に書物の中のことと、実験室の成績と突き合せながら、使える部分を自分の工夫の中へ鞣し取って、世の中にないものを創り出して行こうとする静かで足取りの確かな生活は幸福だった。
— 岡本かの子 『老妓抄』 青空文庫
腕の裏側から脇の下へかけては、さかなの背と腹との関係のように、急に白く柔くなって、何代も都会の土に住み一性分の水を呑んで系図を保った人間だけが持つ冴えて緻密な凄みと執拗な鞣性を含んでいる。
— 岡本かの子 『渾沌未分』 青空文庫
陸上の生活力を一度死に晒し、実際の影響力を鞣してしまい、幻に溶かしている世界だった。
— 岡本かの子 『渾沌未分』 青空文庫
祭壇は、四本のけものの脚に拠って支えられ、真紅の布で覆われているのですが、その布は、五百種類の、蛇の舌を鞣して作ったもので、その真紅の色も、舌からにじみ出た血の色でした。
— 太宰治 『ろまん燈籠』 青空文庫
彼女は従えられ鞣されて行った。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
東京の西北方から勢を起しながら、山の手の高台に阻まれ、北上し東行し、まるで反対の方へ押し遣られるような迂曲の道を辿りながら、しかもその間に頼りない細流を引取り育み、強力な流れはそれを馴致し、より強力で偉大な川には潔く没我合鞣して、南の海に入る初志を遂げる。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
その様子はただ鞣された素直な家畜のようになっていた。
— 岡本かの子 『雛妓』 青空文庫
声も鋭さを鞣して楽しい響きを持つてゐた。
— 岡本かの子 『過去世』 青空文庫
作例 · 標準
鞣の工程を丁寧に行うことで、硬い皮が柔軟な革へと生まれ変わる。
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伝統的な植物タンニンによる鞣は、時間と手間が非常にかかる。
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鞣専門の職人が、原皮の状態を見極めて薬品の配合を変えていく。
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