側める
そばめる
動詞-一段動詞-他動詞
標準
to shove to one side
文例 · 用例
縁まで下がってきた城之介、ヒョイと飛ぶと庭へ下り、引きそばめると鉄杖の先、片手に握ると六尺の長さ、胸の長さを加えると、八尺となって余りがある、ゆるやかに斜めに振り上げたが、妖精じみた窪んだ眼で、狙いをつけたは広太郎の右肩、「もういけめえ!
— 国枝史郎 『剣侠受難』 青空文庫
どうせ知れる話なんだから――こう思ったので、「そうそう飯尾さんにお話しようと思っていたけど」 と切り出すと、火鉢へ屈んで煙草に火をつけていた飯尾さんは心もち緊張した面もちで眼をそばめるようにして紀久子を見あげた。
— 矢田津世子 『父』 青空文庫
……きのうは十一時ごろ出てったわ」 絹子は、薄い肩をちょっと引そばめるようにして笑った。
— 宮本百合子 『ヴァリエテ』 青空文庫
取り上げたのは黄金の杖で、引きそばめると後退りし、煮えている釜の横手まで、一気にスーッと引っ返した。
— 国枝史郎 『神秘昆虫館』 青空文庫
「それゃ心がけておかないもんでもないけれど……」 素子は、上まぶたをひきそばめるような視線になって、じっと吉川の、きちんと白衿を合わせているあたりを見た。
— 宮本百合子 『二つの庭』 青空文庫
」 自分は、身の囲りに外套を引そばめるようにして、遠い彼方の樹立を透した。
— 宮本百合子 『南路』 青空文庫
火近うともしたり、「母屋の中柱にそばめる人や我が心懸くる」と、まづ目とめ給へば、こき綾のひとへ襲ねなめり、なにかあらん上に着て、かしらつき細やかに、小さき人の物げ無き姿ぞしたる…… 淀みもなく小娘は読みすすんでいた。
— 第十分冊 『新書太閤記』 青空文庫
地蔵岬の一端に立たれて、帝はうたた、お眼をそばめる。
— 世の辻の帖 『私本太平記』 青空文庫
作例 · 標準
テーブルの上の不要な書類を、邪魔にならないように奥に側めた。
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彼は会議で自分の意見を主張せず、不満を側めるように黙っていた。
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邪魔な石を、道端にそっと側めた。
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