額髪
ひたいがみ異読 ぬかがみ
名詞
標準
forelock
文例 · 用例
額髪、眉のかかりは、紫の薄い袖頭巾にほのめいた、が、匂はさげ髪の背に余る。
— 泉鏡花 『貝の穴に河童の居る事』 青空文庫
温泉の湧出すなどは、沙汰の限りの狂気山だ、はゝゝはゝ、」と雪枝は額髪を揺るまで、膝を抱へて、高笑を遣つた。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
柳河女学校にて額髪の笑ふ女童このごとくあどなきものを恋ふとありにし我老いぬただに愛しき額髪の面あげてあるその子ら見れば夏ごろも匂ふ少女は朝ひらくからたちの花と清しかるべし中学伝習館にて我、中学伝習館を学業卒へずして去りぬ。
— 北原白秋 『夢殿』 青空文庫
西日して潮満つるまの夕干潟営み長く蟹ぞつぶやく夕凪の干潟まぶしみ生貝や弥勒むく子の額髪にして西日には蟶むきて居るならし後姿気ぶかき四五の女童女童や我は思へば額髪のかぐろき瞳|此方見あげつ潮くさき突堤に沁むる夏西日音あわて落つるむつごろ影あり註、沖端にては突堤をうろこと云ふ。
— 北原白秋 『夢殿』 青空文庫
反歌すかと剥ぐ蟹の甲羅は黄のとろを尿ぶくろほぜりとりてすてたり女友だち額髪の幼な女童、そのごとく今も囲むに、早や老いて含むものなし。
— 北原白秋 『夢殿』 青空文庫
額髪の女童も交りて、ほつほつと、ひとりひとりに、軽き提げ重きはかつぎて、あなかなし五浦少女、草いきれ暑き小径を、潮しぶく東の磯の潮見堂、その母家まで、山越え野越え。
— 北原白秋 『夢殿』 青空文庫
我に無し日はも夜も無し心ぐくただに思ふは子らが額髪事しありて君とこそ行け我どちは音|清々し響かひ行かむ (加藤武雄氏に)夜のほどろ疲れ帰りて力無し山方早く蝉の啼くもよ夜の田には蛙ころろぐ聴けよ聴けよあはれなるものは声ころろぎぬ師を売る者小原氏遂に告訴さる。
— 北原白秋 『夢殿』 青空文庫
裏へと口笛吹き吹き行くと、 蔓細千成、茄子の花、おはぐろつけたて中年増、 黄と白、赤の葱坊主、毛槍かつげば供奴、 人蔘の花、八重垣姫の花かんざしの額髪、 花の痛いは種|牛蒡、勧進帳の篠懸けだ。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
作例 · 標準
彼女は額髪を指でなでつけ、鏡を見た。
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風になびく彼の額髪が、若々しい印象を与えた。
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散髪の後、額髪の長さがちょうどよくなった。
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