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鍔広

つばびろ
名詞
1
標準
wide brim (e.g. of hat)
文例 · 用例
工学士は、井桁に組んだ材木の下なる端へ、窮屈に腰を懸けたが、口元に近々と吸った巻煙草が燃えて、その若々しい横顔と帽子の鍔広な裏とを照らした。
泉鏡花 木精(三尺角拾遺) 青空文庫
と家内に一言して、餌桶と網魚籠とを持って、鍔広の大麦藁帽を引冠り、腰に手拭、懐に手帳、素足に薄くなった薩摩下駄、まだ低くならぬ日の光のきらきらする中を、黄金色に輝く稲田を渡る風に吹かれながら、少し熱いとは感じつつも爽かな気分で歩き出した。
幸田露伴 蘆声 青空文庫
鍔広の藁帽を阿弥陀に冠ってあちら向いて左の手で欄の横木を押さえている。
寺田寅彦 海水浴 青空文庫
盲縞の腹掛け、股引きに汚れたる白小倉の背広を着て、ゴムの解れたる深靴を穿き、鍔広なる麦稈帽子を阿弥陀に被りて、踏ん跨ぎたる膝の間に、茶褐色なる渦毛の犬の太くたくましきを容れて、その頭を撫でつつ、専念に書見したりしが、このとき鈴の音を聞くと斉しく身を起こして、ひらりと御者台に乗り移れり。
泉鏡花 義血侠血 青空文庫
男は鍔広帽子を眼深にかぶり上衣の襟を深く立てて、女は長い睫毛の真黒な眼だけを残してすっぽりと被衣を被っている。
渡邊温 薔薇の女 青空文庫
見下ろす先には、くすんだ中間色のロンドン市街、私もホームズの肩越しに覗いてみると、向かいの舗道に大柄の女が、ふっくらした毛皮の襟巻きを首に廻して、鍔広の帽子に大きな曲線を描いた赤い羽根をつけ、それを艶なデヴォンシア公爵夫人流に、片耳隠しで斜にかぶって立っている。
A CASE OF IDENTITY 同一事件 青空文庫
」「うむ、あの女が身につけていたのは、黒板色で鍔広の麦わら帽子、赤煉瓦色の羽根付き。
A CASE OF IDENTITY 同一事件 青空文庫
鍔広なる藍鼠の中折帽を前斜に冠れる男は、例の面を見せざらんと為れど、かの客なり。
尾崎紅葉 金色夜叉 青空文庫
作例 · 標準
夏の強い日差しを避けるために、リボンがついた鍔広の麦わら帽子を被ってお出かけした。
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鍔広のハットを深く被った謎の男が、霧の立ち込める路地裏へと消えていった。
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彼女は日焼けを極端に嫌っており、外出時は必ず鍔広の帽子を愛用している。
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