石牢
いしろう
名詞
標準
jail made by placing bars across a cave entrance
文例 · 用例
唐糸草紙に唐糸の前頼朝を刺んとして捕はれ石牢に入れられたとあれば、谷倉よりは岩倉の方が正義かも知れぬ。
— 南方熊楠 『人柱の話』 青空文庫
外のその部屋は石牢より大きな部屋で窓もまた大きかった。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
それは一七八二年頃までの彼女の生活だったといわれるが、十年後には世界がひっくら返って、豪華なヴェルサイユ宮殿の女主人公は、見るもあわれな冷たいコンシエルジュリの石牢に押し込められていたのである。
— 野上豊一郎 『パリの地下牢』 青空文庫
夫君は処刑され、子供たちとは引き裂かれ、石牢二箇月半の生活は、彼女にとってやるせないものであったに相違ないけれども、持って生れた尊大の気性と贅沢の習慣は、牢の中でも一日平均十五リブラの食料を消費していたと伝えられる。
— 野上豊一郎 『パリの地下牢』 青空文庫
またコンシエルジュリの憲兵の一人は監視中いつも安煙草を吹かす癖があって、一晩中吹かしつづけ、換気のわるい石牢に煙がこもって、マリ・アントワネットが翌る朝青白い顔をしてるのを見ると、すまないことをしたと気づき、パイプを叩きこわしてそれっきり禁煙を誓った。
— 野上豊一郎 『パリの地下牢』 青空文庫
彼女は石牢の中では王妃の尊厳を踏みにじられたことの憤激と子供たちを思ういたいたしい気持の間をいつもさまよっていた。
— 野上豊一郎 『パリの地下牢』 青空文庫
でも、ざんねんながら、どうすることもできない帆村と正太とは、命じられるままに、奥まったところにある深い井戸のような石牢の中につきおとされてしまった。
— 海野十三 『人造人間エフ氏』 青空文庫
正太も帆村も、とびこんだとたんに腰骨をいやというほどうち、石牢の底で、死んだようになってぐったりところがっているばかり、ものをいう元気さえなかった。
— 海野十三 『人造人間エフ氏』 青空文庫
作例 · 標準
その古代遺跡からは、かつて捕虜を収容するために使われたと考えられる、洞窟の入り口を石で塞いだ石牢が発掘された。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite
伝説によれば、その宝を守るために、呪われた盗賊団の首領は部下たちを山の奥地の石牢に監禁していたという。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite
「まさか、こんな寂れた山奥の石牢に閉じ込められるなんて思ってもみなかったよ」と、男は絶望的な表情で呟いた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite
歴史学者は、中世ヨーロッパにおける囚人管理の特殊な形態として、自然の洞窟を改造した石牢の構造に注目している。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite