ツケ木
つけき
名詞
標準
wooden blocks used as clappers
文例 · 用例
また、由也の部屋には寝床をしき、机上の燭台に火ウチ石とツケ木をそえて、彼が帰宅してもまごつかぬように揃えておいた。
— その十一 稲妻は見たり 『明治開化 安吾捕物』 青空文庫
女は、自分の前に佇った男は、身体の割に、手足が長くて、むくつけき中に逞しさを蔵している。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
むくつけき犬の入り来て、 ふつふつと釜はたぎれど、額青き林光文は、 そばだちてまじろぎもせず。
— 宮沢賢治 『文語詩稿 一百篇』 青空文庫
葉や株のむくつけきに似もやらず、なんとその花の清楚なことよ、気高いかおりがあたりにただようて、私はしんとする。
— 種田山頭火 『白い花』 青空文庫
巻莨の手を控へ掌に葉を撫して、何ぞ主人のむくつけき、何ぞ此の花のしをらしきと。
— 泉鏡花 『草あやめ』 青空文庫
かの同盟罷工の一揆のやうに獰くむくつけき文明の侵略軍の、その尖兵にもたとへつ可き電車さへも、この里には、高橋より奥には寄せて来なんだ。
— 木下杢太郎 『市街を散歩する人の心持』 青空文庫
始終商人や株屋を相手にしつけている彼女等は、当時の書生というものに新奇な興味を持ち、さりとて野暮やむくつけき書生は彼女等の教養の肌理に合わない。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
お千鶴はおどろいて、おれの手を振りはらい、「――転合しなはんな」 と、言って、あわてて帰って行ったが、むやみに尻を振り立てたその後姿が一層醜く見え、もうそれはおれの変な気持をそそるのを通り越した、むくつけき感じだったから、以後、おれもそんな振舞いに出るようなことはなかった。
— 織田作之助 『勧善懲悪』 青空文庫
作例 · 標準
歌舞伎座のロビーに、実際に使われているツケ木が展示されていた。
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ツケ打ちがツケ木を打ち鳴らす音は、劇場の隅々までよく通る。
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ツケ木は樫の木などの硬い素材で作られており、非常に重厚感がある。
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