軽井
かるい
名詞
標準
文例 · 用例
だから特別の新らしい趣味で、赤城や軽井沢のやうな高原的風望を好いといふ人や、反対に少し古い趣味で塩原のやうなアカデミツクの景色――山あり、谷あり、滝あり、紅葉ありといつたやうな景色――を悦ぶやうな人や、その他特別の意味での情趣をたづねるやうな人には、伊香保はあまり好かれない温泉である。
— 萩原朔太郎 『石段上りの街』 青空文庫
軽井沢に似て、も少し感じが粗野であるが、それが如何にも処女地といふ新鮮な響をあたへる。
— 萩原朔太郎 『石段上りの街』 青空文庫
日光や軽井沢も悪くないが、それは温泉でないから別として、温泉では箱根を第一位にあげたい。
— 萩原朔太郎 『石段上りの街』 青空文庫
軽井沢附近には、如何にも軽快な、そしてどこか冥想的な、如何にも散歩らしい気分のする道がすくなくない――尤もあの辺では、その目的のために、わざわざ並木を植ゑた遊歩地のようなものができてゐる――伊香保には、ほんとの散歩道といふものはない。
— 萩原朔太郎 『石段上りの街』 青空文庫
日本には軽井沢があり、印度にはダージーリンがあり、アメリカには、ロッキーがあった。
— 葉山嘉樹 『乳色の靄』 青空文庫
お母さまは、お加減がわるいので、私が御相手に出て、支那間でお茶を差し上げ、「あの、お断りの手紙、いまごろ軽井沢のほうに着いている事と存じます。
— 太宰治 『斜陽』 青空文庫
沓掛駅の野天のプラットフォームに下りたった時の心持は、一駅前の軽井沢とは全く別である。
— 寺田寅彦 『浅間山麓より』 青空文庫
一昨年初めて来たとき、軽井沢駅のあの何となく物々しい気分に引きかえてこの沓掛駅の野天|吹曝しのプラットフォームの謙虚で安易な気持がひどく嬉しかったことを思い出した。
— 寺田寅彦 『高原』 青空文庫