こつこつ
こつこつ
副詞
標準
文例 · 用例
私は、材木に腰かけて、文庫本を読み、半分ほど読んだ頃、あの将校が、こつこつと靴の音をさせてやって来て、「お弁当を持って来ました。
— 太宰治 『斜陽』 青空文庫
材木から降りて、髪を撫でつけていたら、また、こつこつと靴の音が聞えて来て、「やあ、きょうは御苦労さまでした。
— 太宰治 『斜陽』 青空文庫
歩いても歩いても、こつこつの固い道である。
— 太宰治 『猿ヶ島』 青空文庫
家の前庭のおほきい栗の木のしたにテエブルと椅子を持ちだし、こつこつと長編小説を書きはじめた。
— 太宰治 『猿面冠者』 青空文庫
家の前庭のおおきい栗の木のしたにテエブルと椅子を持ちだし、こつこつと長編小説を書きはじめた。
— 太宰治 『猿面冠者』 青空文庫
空はリキュール酒のようなあまさで、夜の街を覆うと、絢爛な渦巻きがとおく去って、女の靴の踵が男の弛緩した神経をこつこつとたたいた。
— 吉行エイスケ 『女百貨店』 青空文庫
と、やがて女はかざしてゐた手の指先で火鉢の縁をこつこつ彈き始めたが、暫くしてひよいと顏を上げながら、「外套をおぬぎなさいな……」と、變に調子のもつれた聲で囁いた。
— 南部修太郎 『ハルピンの一夜』 青空文庫
」「ふむ‥‥」 と、ソオルは男爵の机の端に腰掛けて鉛筆でその面をこつこつ叩きながら、「すると、二つの場合があり得る譯だな。
— ――スウェーデンの殺人鬼―― 『死の接吻』 青空文庫