減らし
へらし
名詞
標準
文例 · 用例
さういふ軽蔑のされ方ならその叔母のみならず毎度のことで、そんなことで腹が立つのでもなかつたが、何がなし癪に障つて、トラックの上にゐて顔に当る朝風は自分の一切合切をみる/\削り減らしてしまふやうに感じられる。
— 中原中也 『引越し』 青空文庫
」「時間を減らして、その代りあまり必須でない科目を削るがいい。
— 寺田寅彦 『アインシュタインの教育観』 青空文庫
三つのものを一つに減らしてもその中の一番根本的な一つをみっしりよく理解し呑込んでしまえば、残りの二つはひとりでに分かるというのが基礎的科学の本来の面目である。
— 寺田寅彦 『マーカス・ショーとレビュー式教育』 青空文庫
これは一つには自分がだんだん年を取ってすべてのものに対する感興の強度を減らしたためもあるかもしれないが、一つにはまた実際に近頃の二科会の絵の傾向が自分の好みに背馳して来たように思われたためもある。
— 寺田寅彦 『二科展院展急行瞥見記』 青空文庫
わざと力を減らしてあるんだ。
— 宮沢賢治 『オツベルと象』 青空文庫
ともよの父親は、こういう飼いものに凝る性分で、飼い方もうまかったが、ときどきは失敗して数を減らした。
— 岡本かの子 『鮨』 青空文庫
此の報告が巴里の生活で情感を磨き減らして無感覚のまゝ冴え返っている新吉の心に可なりのさびしみを呼び起した。
— 岡本かの子 『巴里祭』 青空文庫
寺の人間の口減らしをする方がいいと思ったからであった。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫