特別手当
とくべつてあて
名詞
標準
文例 · 用例
そういう家へはいって、契約の勧誘をどしどし取ってくれれば、成績によっては、特別手当もだすさかいな、気張って契約とっとくなはれや」 十年前といまでは金の値打ちがちがうとはいえ、しかし、尋常を出ただけにしては、随分良い待遇だと君枝はびっくりしたが、その代り下足番の時とちがって、仕事はらくではなかった。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
なお、年二回の昇給のほかに賞与もあり、契約勧誘の成績によっては、特別手当も出るという。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
」 という誘いには、さすがに君枝は乗る気はせず、やはり消毒液の勧誘の成績をあげて特別手当をいくらかでも余計貰うよりほかはないと、白粉つけぬ顔に汗を流して、あと一里の道に日が暮れても、歩くのだった。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
いま事務長さんから特別手当が出た。
— 海野十三 『火薬船』 青空文庫
特別手当だって、いくらくれるのか知らないが、はて、あの事務長め、いつからこんなに気がきくようになったか」 と、ひょいと手を出すところを、丸本がまっていましたとばかり、麻紐の輪をかけてしまった。
— 海野十三 『火薬船』 青空文庫
然し、やがて、燃料欠乏の冬期をめあてにそれが売り出され、多分の利潤を得て、年末の特別手当の増額となるであろうということを、この小さな会社の従業員たちは暗黙のうちに了解していました。
— ――近代説話―― 『水甕』 青空文庫
私はこの一同の案を容れるとともに、七時以後の時間を甲乙二班に分って隔日交替とし、この時間における売上げの五分を、その日の当直店員に特別手当として支給することに決めた。
— ――所信と体験―― 『一商人として』 青空文庫
それで、一家を構えてしかも老人子供の多い家では、固定本給の十割にも近い特別手当があるわけです。
— 相馬愛蔵 『私の小売商道』 青空文庫