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黒布

くろぬの
名詞
1
標準
文例 · 用例
五|段伸の三|脚の上に立てゝ黒布をかぶりながら焦點を合せる時の私の滿足と嬉しさ、とまた誇らしさとはいひやうもなかつた。
――私の寫眞修行―― 寫眞と思ひ出 青空文庫
店一杯に雛壇のような台を置いて、いとど薄暗いのに、三方を黒布で張廻した、壇の附元に、流星の髑髏、乾びた蛾に似たものを、点々並べたのは的である。
泉鏡花 伯爵の釵 青空文庫
行燈が化けると云った、これが、かがみのつもりでもあろう、が、上を蔽うた黒布の下に、色が沈んで、際立って、ちょうど、間近な縁台の、美しい女と向合せに据えたので、雪なす面に影を投げて、媚かしくも凄くも見える。
泉鏡花 陽炎座 青空文庫
黒布はゆれるしまるで十月の風だ。
宮沢賢治 『春と修羅』補遺 青空文庫
馬車の震動のこころよさこの黒布はすべり過ぎた。
宮沢賢治 『春と修羅』補遺 青空文庫
店|一杯に雛壇のやうな台を置いて、最ど薄暗いのに、三方を黒布で張廻した、壇の附元に、流星の髑髏、乾びた蛾に似たものを、点々並べたのは的である。
泉鏡花 伯爵の釵 青空文庫
寺々の壁畫を覆へる黒布をば、此聲とゝもに截りて落すなり。
IMPROVISATOREN 即興詩人 青空文庫
花田と青島、黒布に被われたる寝棺をかつぎこむ。
有島武郎 ドモ又の死 青空文庫