擽る
こそぐる
動詞-五段-ラ行動詞-他動詞
標準
to tickle
文例 · 用例
蒸すような、焼くような、擽るような、悲しくさせるようなその香り、……その花から、まだ誰も嗅がなかった高い香り……清逸はしばらく自分をその空想に溺れさせていたが、心臓の鼓動の高まるのを感ずるやいなや、振り捨てるように空想の花からその眼を遠ざけた。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
人見は不意を衝かれたように思って、ちょっと尻ごみをしていたが、慌て気味に手が襟巻のところに行ったと思うと、今まで少しも出なかった咳が軽く喉許を擽るのを覚えた。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
それを脣に受けると幽かな甘味が春の精のやうに舌を擽る。
— 有島武郎 『春』 青空文庫
松の上なが、興がった声をして、「松葉が私を擽るわよ、おほほ、おほほ。
— 泉鏡花 『浮舟』 青空文庫
七 明眸の左右に樹立が分れて、一条の大道、炎天の下に展けつつ、日盛の町の大路が望まれて、煉瓦造の避雷針、古い白壁、寺の塔など睫を擽る中に、行交う人は点々と蝙蝠のごとく、電車は光りながら山椒魚の這うのに似ている。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫
」 そこを両脇、乳も、胸も、もぞもぞと尾花が擽る!
— 泉鏡花 『みさごの鮨』 青空文庫
」と若い職員は擽るやうにいふ。
— 三島霜川 『解剖室』 青空文庫
そしてその靴底から傳はつてくるモノトナスな響が、みんなの聽覺を擽るやうに刺戟した。
— 南部修太郎 『猫又先生』 青空文庫
作例 · 標準
子供を布団の上に押し倒して脇腹を擽ると、彼は身をよじって「やめてー!」と叫んだ。
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彼女のうなじにふざけて息を吹きかけて擽ったら、顔を真っ赤にして怒られてしまった。
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犬の喉のあたりを優しく擽ってやると、気持ちよさそうに目を細めて尻尾を振った。
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