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明け行く

あけいく
動詞
1
標準
文例 · 用例
なほ見たし花に明け行く神の顔(葛城山) 僕はいつか小宮さんとかういふ芭蕉の句を論じあつた。
芥川龍之介 文章と言葉と 青空文庫
明け行く跡の山見えて、花を見すつる雁金のそれは越路、我はまた東に帰る名残かな、名残かな』と地謡は歌ひ終つて、この艶麗憂愁を極める能楽の一番は終るのである。
野口米次郎 能楽論 青空文庫
疎懶の手は暁の焔と夕炎の火をあふらざれば夕暮は賢者に取りて傷しき灰ならず明け行く其の日は待つ日なり。
仏蘭西近代抒情詩選 珊瑚集 青空文庫
この匂は藍色の大空と、薔薇色の土とを以て、暑き夏の造り醸せしものなれば、うつくしき果実の肉の中には、明け行く大空の色こそ含まれたれ。
仏蘭西近代抒情詩選 珊瑚集 青空文庫
塩山から青梅街道を柳沢峠に向って行く途中、石切場附近のとある人家の前の石垣に腰を掛けて、針で刺すように冷い朝風に吹き曝されながら、ほのぼのと明け行く雪の山を眺めていた三人連れの草鞋履きの男があった。
木暮理太郎 奥秩父の山旅日記 青空文庫
五月五日(金曜) 蒼く明け行く海を見ながら風呂へ入り、それから寝た。
昭和十四年 古川ロッパ昭和日記 青空文庫
濃い靄が、重り重り、汽車と諸ともに駈りながら、その百鬼夜行の、ふわふわと明けゆく空に、消際らしい顔で、硝子窓を覗いて、「もう!
泉鏡花 七宝の柱 青空文庫
朝月夜がよかつた、明けゆく風が清澄だつた。
種田山頭火 其中日記 青空文庫
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