霊安
れいあん
名詞
標準
文例 · 用例
地下室までエレベーターで降りると、私は霊安室の前まで行き、霊安室というからには何処かいんさんな景情であろうと思ったが、締った扉の中は見えないが普通の病室と変りがなかった。
— 室生犀星 『われはうたえども やぶれかぶれ』 青空文庫
その霊安室と背中合せに洗濯物にアイロンを当てる工場の大きさくらいある、洗濯屋さんの仕事場があった。
— 室生犀星 『われはうたえども やぶれかぶれ』 青空文庫
ここにはお隣の霊安室の死の気はいさえない、死もアイロンで白く清められている感じであった。
— 室生犀星 『われはうたえども やぶれかぶれ』 青空文庫
いまこの物語の筆をおくにあたり、わたくしは心から不幸なりし従妹の霊安かれと念じ、あわせて不幸なる夫博士の心の傷手の一日も早く癒えんことを、祈ってやまないのであります。
— 橘外男 『亡霊怪猫屋敷』 青空文庫