左角
ひだりかど
名詞
標準
文例 · 用例
山を上に見て、正的に町と町が附ついた三辻の、その附根の処を、横に切って、左角の土蔵の前から、右の角が、菓子屋の、その葦簀の張出まで、わずか二間ばかりの間を通ったんですから、のさりと行くのも、ほんのしばらく。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
オペラに向って左角がカフェ・ド・ユ・ラ・ペイユだ。
— 岡本かの子 『オペラの辻』 青空文庫
トあたかもこの溝の左角が、合羽屋、は面白い。
— 泉鏡花 『国貞えがく』 青空文庫
父は蒲団の左角にひきつけてある懐中道具の中から、重そうな金時計を取りあげて、眼を細めながら遠くに離して時間を読もうとした。
— 有島武郎 『親子』 青空文庫
------------------------------------------------------- 播磨国飾東郡姫路の城主酒井|雅楽頭忠実の上邸は、江戸城の大手向左角にあった。
— 森鴎外 『護持院原の敵討』 青空文庫
木形に上角、大角、左角、商、左商、大商、少商あり、水形に上羽、大羽、少羽、衆、桎がある。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
『物異志』曰く、〈漢の文の時、呉に馬あり角を生ず、右角三寸左角二寸〉。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
私の家の門の出口の左角になった古い木造のシナ人の下宿は、隣の米屋や靴屋の住んでいる一棟が潰れて押されたために門の内へ倒れかかっていた。
— 田中貢太郎 『死体の匂い』 青空文庫