闇々
闇々
名詞
標準
文例 · 用例
不知八幡森も予は幾度か見て居るが、つれの人は始めてであるから、一寸立寄ったけれど、もう暗くなって石牌の文字も判らない、森というは名|許で今は全く竹藪に変っている、竹藪の中は闇々として暗いばかり空は青ぎるばかりに澄んで、そよとも動かぬ大竹藪の上には二三十の星が冷に光って居た。
— 伊藤左千夫 『八幡の森』 青空文庫
穴の如く、その底よりは風の吹き出づると思ふ黒闇々たる坂下より、ものののぼるやうなれば、ここにあらば捕へられむと恐しく、とかうの思慮もなさで社の裏の狭きなかににげ入りつ。
— 泉鏡花 『竜潭譚』 青空文庫
真黒に繁つた木の葉の間から月影が星のやうに見える処もあり、闇々黒々、まるで穴の中を歩くやうな処もあり。
— 國木田獨歩 『夜の赤坂』 青空文庫
穴のごとく、その底よりは風の吹き出づると思う黒闇々たる坂下より、ものののぼるようなれば、ここにあらば捕えられむと恐しく、とこうの思慮もなさで社の裏の狭きなかににげ入りつ。
— 泉鏡花 『龍潭譚』 青空文庫
後は闇々黒々、身を動かせば雑多な浮流物が体に触れるばかりである。
— 伊藤左千夫 『水害雑録』 青空文庫
跡は闇々黒々、身を動せば雜多な浮流物が體に觸れる許りである。
— 伊藤左千夫 『水害雜録』 青空文庫
不知八幡森も予は幾度か見て居るが、つれの人は始めてゞあるから、一寸立寄つたけれど、もう暗くなつて石牌の文字も判らない、森といふは名許で今は全く竹藪に變つてゐる、竹藪の中は闇々として暗いばかり空は青ぎるばかりに澄んで、そよとも動かぬ大竹藪の上には二三十の星が冷に光つて居た。
— 伊藤左千夫 『八幡の森』 青空文庫
冥々、闇々、 咆哮、 悲鳴、――血、血、血、 あ、蒼白い月光、たちまち、 薄らぐ霧、 海獣、海獣、海獣、 肉迫、乱闘、乱噬、 ぐわう、ぐわう、がおかお、 わわわわ、わおわおわお。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫