裸火
はだかび
名詞
標準
naked flame
文例 · 用例
瓦斯灯でも従来の魚尾形をした裸火はだんだんにすたれて、白熱瓦斯、すなわちウェルスバッハ・マントルに圧倒されて来た。
— 寺田寅彦 『ランプのいろいろ』 青空文庫
それほどに強くない光でも永い間には案外の害を及ぼすから、灯光などでもなるべく裸火を廃して磨硝子の玉ボヤのようなものをかけた方がよい。
— 寺田寅彦 『話の種』 青空文庫
……手を曳かれたり、三人つれたり、箱屋と並んで通るのだの、薄彩色した陽炎が朧に顕れた風情の連中が、行違ったり、出会ったり、大勢の会釈するのが、間の隔った時分から――西河岸の露店の裸火を、ほんのりと背後にして軒燈明の寝静まった色の巷に引返す、――この三人の目に明かに見えたのである。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
肩を揃へて、雛の繪に見る……袖を左右から重ねた中に、どちらの手だらう、手燭か、臺か、裸火の蝋燭を捧げて居た。
— 泉鏡太郎 『霰ふる』 青空文庫
」 促げても頓着せず、何とか絶えず独言つつ鉄葉の洋燈に火屋無しの裸火、赤黒き光を放つと同時に開眸一見、三吉|慄然として「娑婆じゃねえ。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
黒髮を長く肩を分けて蓬に捌いた、青白い、細面の婦が、白裝束といつても、浴衣らしい、寒の中に唯一枚、糸枠に立てると聞いた蝋燭を、裸火で、それを左に灯して、右手に提げたのは鐵槌に違ひない。
— 泉鏡花 『遺稿』 青空文庫
動揺渡る見物は、大河の水を堰いたよう、見渡す限り列のある間、――一尺ごとに百目蝋燭、裸火を煽らし立てた、黒塗に台附の柵の堤を築いて、両方へ押分けたれば、練もののみが静まり返って、人形のように美しく且つ凄い。
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
肩を揃えて、雛の絵に見る……袖を左右から重ねた中に、どちらの手だろう、手燭か、台か、裸火の蝋燭を捧げていた。
— 泉鏡花 『霰ふる』 青空文庫
作例 · 標準
実験室では、裸火の使用が厳しく制限されている。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
キャンプファイヤーの裸火が、夜空を明るく照らしていた。
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劇場では、舞台装置として裸火が効果的に使われていた。
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