直弟
じきてい
名詞
標準
文例 · 用例
聞けばお前さんは小川宿の、逸見多四郎先生の、直弟子で素晴らしい手並とのこと、以前から一度立合って、教えを受けたいと思っていた。
— 国枝史郎 『剣侠』 青空文庫
辻新といえば、あすこの家の頭――出入りの鳶職――が、芝金の直弟子で、哥沢の名とりだった。
— 続旧聞日本橋・その一 『大門通り界隈一束』 青空文庫
日蓮宗では日蓮の直弟子日辨日目共に奧州に入り、日興に至つては、今の陸中迄深入りして布教したといふ傳説になつて居る。
— 原勝郎 『日本史上の奧州』 青空文庫
冬菜は、息子と相談のうへ、まづ、大学の研究室で父典重の直弟子に当る細木助教授、次ぎに、学問上といふよりはむしろ私的関係において一番親しい倫理学の大里教授、それから、父の著書を殆ど一手で出版してゐる玉石堂の主人、浦某に、それぞれ、電報または電話で危篤を知らせることにし、息子が、その役目を引受けた。
— 人生の最も厳粛であるべき瞬間に、わたくしがもし笑ひの衝動をおさへることができぬとしたら、いつたいどんな罪に問はれるであらう? 『カライ博士の臨終』 青空文庫
信長はその精神に於て内容に於てまさしく近代の鼻祖であつたが、直弟子秀吉を経、家康の代に至つて近代は終りを告げてしまつたのである。
— 坂口安吾 『鉄砲』 青空文庫
竹柴七造|竹柴清吉は黙阿弥翁の直弟子にて一は成田屋|付一は音羽屋付の狂言方とて重に団菊両優の狂言|幕明幕切の木を受持つなり。
— 永井荷風 『書かでもの記』 青空文庫
たとえば蕉風の俳諧の正統の受継者が、芭蕉の直弟子達や孫弟子達では無くして、却って、たとえば正岡子規であり、たとえば大東鬼城であった如く。
— 三好十郎 『俳優への手紙』 青空文庫
(モンジュは一八〇六年までは教授として、その年に上院議長となってからも、一八一〇年までは引きつづき講義をしたのであるから、クローゼーはモンジュの直弟子なのである。
— 小倉金之助 『黒板は何処から来たのか』 青空文庫