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金屑

かなくず
名詞
1
標準
scrap metal
文例 · 用例
かの女は「闇中に金屑を踏む」といふ東洋の哲人の綺麗な詩句を思ひ出し、秘密で高踏的な気持ちで、粒々の花の撒ものを踏み越した。
岡本かの子 夏の夜の夢 青空文庫
何に使ったものか、見慣れない器、闕け損じて何の片割れとも知れない金屑や木の切れがある。
森鴎外 青年 青空文庫
古ボイラーのまわりへタカったり、金屑の山をこじったり賑やかに蟻みたいに働いてる。
宮本百合子 ズラかった信吉 青空文庫
そしてそういうものよりも一層はっきりと蘇ってきて、その頃のとりとめのない幸福を今の私にまでまざまざと感じさせるものは、私の小さいブランコの吊してあった、その無花果の木の或る枝の変にくねった枝ぶりだとか、あるときの庭土の香りだとか、或いはまた金屑のにおいだとか、そういった一層つまらないものばかりだ。
堀辰雄 幼年時代 青空文庫
」父は私を見ると、いつもにっこりして、金屑だらけになった膝の上に乗せてくれ、しばらくは父の押木の上に一ぱいに散らかっている鉄槌だの、鏨だの、鑢だのを私にいじらせてくれた。
堀辰雄 幼年時代 青空文庫
が、その細工場じゅうに何処とはなしに漂っていた金屑のにおいなしには、もはや自分の幼時を思い出せない位、私はいつかそれ等のにおいを身につけてしまっていたのだった。
堀辰雄 幼年時代 青空文庫
金屑物が金になっている時分で、民さんは金物をあつめる車を引いているといい、また普通のバタ屋になっているという噂もあり、その片手間に植木屋もやっているが、おもに鉄屑買いに身をやつしているということだ、彼はこの話をふんがいするような顔附で、べつの植木屋から聞いたが、黙ってそれの批評はしなかった。
室生犀星 生涯の垣根 青空文庫
焼跡へ行ってみると、そこらいちめんビショビショに水びたしになり、黒焦げになった間柱から水蒸気が立ち、タイルの調理台のうえに、電気オーヴンが一塊の金屑になって残っていた。
久生十蘭 我が家の楽園 青空文庫
作例 · 標準
工場の隅には、加工の際に出た鋭利な金屑が山のように積み上げられている。
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「危ないから、作業場の床に落ちた金屑は磁石できれいに回収しておいてくれ」
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彫金師の机の下には、細かな銀の金屑が塵に混じって光っていた。
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磁石を砂場に突っ込むと、砂鉄に混じって小さな金屑がびっしりと付着した。
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