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兎口

すぐち
名詞
1
標準
harelip
文例 · 用例
松の山温泉から一里はなれた山中に兎口(をさいぐち)といふ部落があり、そこでは谷底の松の山温泉と反対に、見晴らしのひらけた高台に湯のわく所があつた。
坂口安吾 逃げたい心 青空文庫
兎口から湯本の道は、片側が逞しい山の腹、片側が流れの色も定かに見えぬ断崖のあひだをうねうねと辿るところで、九十九折の山径であるが、もはや温泉も近づいた、とある曲路に差しかかつたとき、突然頭上の叢から頭以上の大いさのある岩石が風を切つて落ちてきた。
坂口安吾 逃げたい心 青空文庫
片足ない奴、片腕ない奴、鼻の欠けた奴、耳の欠けた奴、唇の取れた奴、眉毛の抜けた奴、兎口の人間、傴僂の人間……虫のように這い、犬のように寝そびれ、ウジャウジャと無数にかたまっていた。
国枝史郎 蔦葛木曽棧 青空文庫
主侯にはどこまでひねくれたまうのか、人がましいまともな面つきを嫌い、目っかちやら兎口、耳なし、鼻欠と、醜いものを穿鑿して十数人も抱えになり、多介子重次郎、清蔵五郎兵衛という浪人上りの喧嘩屋に赤鬼黒鬼と異名をつけ、二百石の知行を与えて近習の取締にしているという法外千万な仕方である。
久生十蘭 鈴木主水 青空文庫
年増女は如何にも達辯にまくし立てますが、男の方は至つて無口で――尤も、兎口のせゐもあつたでせう、木戸札を鳴らして、無暗に「入らつしやい、入らつしやい、サア、今が丁度宜いところ――」と言ふ言葉を、何の智慧もなく、こはれた機械のやうに繰り返して居ります。
人魚の死 錢形平次捕物控 青空文庫
その他は、江戸で臨時に雇入れた囃方と、木戸番の兎口の百松だけ、これも相模生れのお松と同郷で、お松には充分氣があるやうですが、至つて無口な上、自分の顏の醜いことを百も承知をして居りますから、若い女と口をきくのさへ遠慮して居るやうな肌合の男だつたのです。
人魚の死 錢形平次捕物控 青空文庫
六「お村、俺の言ふことが解るか――解るなら、返事をしろ」 兎口の百松は、見世物小屋の舞臺に、蝋燭を取つて立ち上がりました。
人魚の死 錢形平次捕物控 青空文庫
或時は、兎口の守っ子に変な様子を見せて町内の鳶の者に尻を持ち込まれたり、或時は名の通った博奕打の囲い者と逢引して牛死半生の目に逢わされたりしました。
野村胡堂 百唇の譜 青空文庫
作例 · 標準
彼は生まれつき兎口すぐち)でしたが、手術を受けて目立たなくなりました。
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医者は、兎口すぐち)の赤ちゃんの状態を詳しく説明した。
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兎口すぐち)は、唇や上顎に先天的な裂け目ができる状態です。
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