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蝙也

蝙也
名詞
1
標準
文例 · 用例
のち、伊達少将|忠宗に事え、薙髪して蝙也と号す」とある。
山本周五郎 松林蝙也 青空文庫
誰について学んだかということは伝わっていないが、その術の精妙なことは驚異に価したらしい、ことに身体動作の軽捷さは神業のごとくで、慶安四年三月二十五日、将軍|家光の上覧試合に阿部道世入道と立合った時などは、跳躍するたびにその衣服の裾が軒庇を払ったと伝えられている、蝙也の号もその辺に由来するらしい。
山本周五郎 松林蝙也 青空文庫
伊達忠宗が蝙也を召抱えるおりに、伊奈半十郎を通じて三百石と申出たところ、「千石ならばお仕え致しましょう」 と云った。
山本周五郎 松林蝙也 青空文庫
蝙也がありふれた剣客でなかったことは、この一事でも分るだろう。
山本周五郎 松林蝙也 青空文庫
蝙也はまた奇妙に婦人のあいだに人気があった。
山本周五郎 松林蝙也 青空文庫
ある年のこと、蝙也は身辺の世話をさせるために一人の侍婢を雇った。
山本周五郎 松林蝙也 青空文庫
――来た夜から蝙也の身の廻りの世話を始めたが、口数も尠く表情も冷やかでいかにも眤みにくい感じだった。
山本周五郎 松林蝙也 青空文庫
彼女が来て二十日ほど経ったある宵のこと、午過ぎから来ていた四五人の女客を送出して、蝙也が居間へ入ってみると、町が悄然と窓際に坐って涙を拭いていた。
山本周五郎 松林蝙也 青空文庫