竣功
しゅんこう
名詞
標準
文例 · 用例
』と微笑を帶びて『海底戰鬪艇の製造には、極めて細密なる設計が出來て、一人の不足をも許さぬ代りに、一人も増加する必要がないのです、ちやんと三十三|名の水兵が或年月の間働いて、豫定通りに竣功する手續になつて居ますから、君も少年もたゞ遊んで居ればよいのです。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
逆賊門とテームス河とは堤防工事の竣功以来全く縁がなくなった。
— 夏目漱石 『倫敦塔』 青空文庫
岩見重太郎が大刀を振り翳して蟒を退治るところのようだが、惜しい事に未だ竣功の期に達せんので、蟒はどこにも見えない。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
それは二三年前に竣功した由良川尻瀬戸島の石除工事に関聯したもので、この瀬戸島の蔭には往時から大蛇が棲んでるといふ伝説があつて、石除工事が行はれると聞いた時には、部落の農夫は何事も無ければよいがと案じたものだ。
— 大正六(一九一七)年 『茶話』 青空文庫
その頃わが邦へ渡ったかの国人が、奥羽地方で合歓木をかかる難地へ植えて砂防を完成すると聞き、帰国の上官へ告げて試むると果して竣功したという。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
(4)Fort Moultrie ――チャールストン港の防御のために一七七六年に建てられ、まだ竣功しないうちにアメリカ軍の William Moultrie(一七三一―一八〇五)大佐がここに立て籠ってイギリス軍を防いだので、その名が付せられた。
— THE GOLD-BUG 『黄金虫』 青空文庫
(講堂は一夜にして風のために倒壊し、再び築いて竣功したとたんに、またしても火災にあって灰となった。
— 井上円了 『西航日録』 青空文庫
この寺院は南米第一の古刹と称し、一五三六年、リマの開祖たるピサロはじめてその礎を起こし、九十年を経て竣功せりという。
— 井上円了 『南半球五万哩』 青空文庫