鰥
やもめ
名詞
標準
widower
文例 · 用例
それはその町に一人の鰥夫の肺病患者があって、その男は病気が重ったままほとんど手当をする人もなく、一軒の荒ら家に捨て置かれてあったのであるが、とうとう最近になって首を縊って死んでしまった。
— 梶井基次郎 『のんきな患者』 青空文庫
そのほかにも、うらぶれて、この裏長屋に住み付いてから二十年あまり、鰥夫暮しのどんな佗しいときでも、苦しいときでも、柳の葉に尾鰭の生えたようなあの小魚は、妙にわしに食いもの以上の馴染になってしまった」 老人は掻き口説くようにいろいろのことを前後なく喋り出した。
— 岡本かの子 『家霊』 青空文庫
それは領内の窮民または鰥寡孤独の者で、その身がなにかの痼疾あるひは異病にかゝつて、容易に平癒の見込みの立たないものは、一々申出ろといふのであつた。
— 岡本綺堂 『梟娘の話』 青空文庫
貧しいが鰥暮しなので気は楽だった。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
しかし、すべてを過去の罪障のなす業と諦めた病主人は、罪障消滅のためにも、一つは永年の恩義に酬ゆるため、妻を失ってしばらく鰥暮しでいた鼈四郎の父へ、せめて身の周りの世話でもさせたいと、娘を父の寺へ上せて身罷ったという。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
彼は鰥で暮していた。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
鰥暮しで暇のある蛍雪は身体の中で脂肪が燃えでもするようにフウフウ息を吐きながら、一日中炎天の下に旅行用のヘルメットを冠って植木鉢の植木を剪り嘖んだり、飼ものに凝ったり、猟奇的な蒐集物に浮身を※したりした。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
池上は番頭の嘉六を座敷へ迎え入れると、座につく途端に、「この人はこれで鰥暮しが好きなんだというから変ってるだろう」 と、自分と一緒に座敷へ伴い入れたわたくしに向って言いました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
作例 · 標準
彼は一人娘を育て上げたやもめだ。
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やもめ暮らしは寂しいものだと彼は語った。
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その戦争で多くのやもめが生まれた。
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