御しがたい
ぎょしがたい
形容詞
標準
hard to control
文例 · 用例
御しがたい馬をしずめようとする人のごとく、彼はやさしく琴を撫し、静かに弦をたたいた。
— 茶の本 『茶の本』 青空文庫
しかも 彼が芸術家であれば◎芸術家は完成と静けさにおいて形成することを希うアーティストの制御しがたい憧れ をもっている、 とをもっている。
— ――ドストイェフスキーの部(偉大な統一の破壊者、永遠の分裂者としての)―― 『ツワイク「三人の巨匠」』 青空文庫
彼は胸が躍るばかりに美しいと思ったその女はほかならぬ自分の娘ダフウトであると知った、彼女のおそろしいまでに世に類いない美しさにも、御しがたいモルヴァアクのなじむ姿にも、彼女を愛する海の兆にも、まことにこれこそ神代ながらのダナの不死の子孫マルグヴェンの女であると悟った。
— フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 『髪あかきダフウト』 青空文庫
彼女達は一たび其境遇を替え、其身を卑しいものではないと思うようになれば、一変して教う可からざる懶婦となるか、然らざれば制御しがたい悍婦になってしまうからであった。
— 永井荷風 『※東綺譚』 青空文庫
」 ミンチン先生はセエラに何かいわれると、いつも妙にいらいらして来るのでしたが、今もこうきっぱりいわれると、何か御しがたいような気がして、落ち着いていられませんでした。
— A LITTLE PRINCESS 『小公女』 青空文庫
彼は女子と小人とが、元来如何に御しがたいものであるかを、よく知っていた。
— 下村湖人 『論語物語』 青空文庫
これは決して総代だけの意見ではなくて、被害民一同がみな同じ考えであろうと思います」 大石は頑固さに呆れたという顔付で彼等を見返していたが、愚昧な田舎者を御しがたいとでも思い諦めたのか、それにはなにも返答を与えなかった。
— 大鹿卓 『渡良瀬川』 青空文庫
(c)けれども、富んだ妻は御しがたいもの威張るものときめてかかり、一概にこれをしりぞけるのも間違いです。
— ESSAIS DE MONTAIGNE 『モンテーニュ随想録』 青空文庫