細精
さいせい
名詞
標準
文例 · 用例
で、要するに自然にしろ、事物にしろ、之を描寫するに、その聯想にまかせ得るだけの中心點を捉へ得ればそれで足りるのであつて、細精でも面白くなければ何にもならんとおもふ。
— 夏目漱石 『「自然を寫す文章」』 青空文庫
あら玉の年のはじめの七くさを籠に植ゑて来し病めるわがため(一月十七日) この頃根岸|倶楽部より出版せられたる根岸の地図は大槻博士の製作に係り、地理の細精に考証の確実なるのみならずわれら根岸人に取りてはいと面白く趣ある者なり。
— 正岡子規 『墨汁一滴』 青空文庫
一、壮大雄渾なるものも繊細精緻なるものも普通の美術上の価値において差異なきは初に述べたる如し。
— 正岡子規 『俳諧大要』 青空文庫
この外にも比較的に壮大雄渾なるものは枚挙に暇あらず)一、繊細精緻なる句また学ばざるべからず。
— 正岡子規 『俳諧大要』 青空文庫
ただ繊細精緻の極に達する人は八、九分の内|更に一分を止めざるべし。
— 正岡子規 『俳諧大要』 青空文庫
一、繊細精緻なる句は一々に引例に及ばざるべしといへども、見当りたる者数首を取りて左に列記せん。
— 正岡子規 『俳諧大要』 青空文庫
小葉を充すは直細精管にして、一端は盲端に終り、他端は縦隔中に吻合して網状となる、とある。
— 久生十蘭 『玉取物語』 青空文庫
といふのは、話が天草のことになると記述が余程曖昧になるからで、又、原城包囲の記述では詳細精密でありながら「原城紀事」や「天草日記」にある攻城軍と籠城軍の取交した種々の通信などの正確な記事を欠いてゐる。
— 坂口安吾 『島原一揆異聞』 青空文庫