千万長者
せんばんちょうじゃ
名詞
標準
multimillionaire
文例 · 用例
三村は千万長者といわれ、三十七八年の戦争の時、ぼろ船を買い占めて儲けたのは異数で、大抵各方面への投資と土地で築きあげた身上であり、自身に経営している産業会社というようなものはなく、起業家というより金貸しと言った方が適当であった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
……千万長者の叔父を呼び棄てにする若い女が一人居る……その女は私の名前を知っている……否、もっともっと詳しく私について知っているらしい口ぶりである。
— 夢野久作 『鉄鎚』 青空文庫
と樽野は蔭で思つたが、何故か実父は訊さうともしないばかりか、すつかりタルノ街に逆上して、ほんたうにその頃は屡々訪れて来た事業の発案者達である政府を出資者にすべく事を運んでゐるといふ元代議士とか、市会議員とか、半額の出資者で千万長者と称ばれる人物やらを全力を挙げたお祭り騒ぎでもてなすのである。
— 牧野信一 『円卓子での話』 青空文庫
そのうちに「あちらへ」と女が耳打ちをすると千万長者も元代議士も次々に、居残る者に冗談などを云ひながら姿を消して、其処には饒舌のあまり酔ひ過ぎた舅と無口のあまり酔ひ過ぎて吻ツと饒舌に変つた実父が残るのであつた。
— 牧野信一 『円卓子での話』 青空文庫
それをお答へする前に、一応君にたづねておきたいのは――」千万長者は、財布から金貨をかぞへるやうに、ぽつりぽつりとものをいつた。
— 大正十四(一九二五)年 『茶話』 青空文庫
ドイツにおけるあの歴史的なインフレーションのおかげで私たちは思いがけなく一時千万長者の経験をすることができたのである。
— 三木清 『読書遍歴』 青空文庫
面倒がみきれないとあれば、病院へでも入れてやりやアいゝンだ」 直吉は、三人の男達が、身を粉にして働いて千万長者になつたところで、この狂つた継母はびくともしないのだと思ふと痛快な気がしてゐる。
— 林芙美子 『瀑布』 青空文庫
勿体なくも歌原男爵の未亡人様よ」「ゲ――ッ……あの千万長者の……」「ホラ御覧なさい。
— 夢野久作 『一足お先に』 青空文庫
作例 · 標準
宝くじで高額当選し、一躍千万長者になった。
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彼は地道な努力と賢い投資で、長年かけて千万長者となった。
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千万長者になっても、彼は昔と変わらず謙虚な姿勢を保っていた。
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