粉粧
ふんそう
名詞
標準
文例 · 用例
読書、習字、算術等、一切の科学何かある、唯紅粉粧飾の余暇に於て学ばむのみ。
— 泉鏡花 『醜婦を呵す』 青空文庫
猿猴草、翁草、オンファロオド、粉粧が足りない尋常の化生のものよりも、おまへたちの方がわたしは好だ。
— 上田敏 『牧羊神』 青空文庫
同じ年に書かれた「レストラン洛陽」は、金魚であり花であると見られる女給の生活にいる女一人一人の現実生活の姿が、粉粧を洗いおとし、錦紗の着物をはぎとった人間生活のいきさつとして描かれた。
— 宮本百合子 『婦人と文学』 青空文庫
これを見ていたおえいは驚いて、アレーと云いながら逃出しますと、馬は尚更暴れておえいを追掛けて、背後からおえいの髷を囓えて後へ引倒して、花嫁の美くしゅう濃てりとお粉粧をした顔を馬がモリ/\ッと噛みましたから、これは全く馬が多助の讎を討ったようなものでございます。
— 三遊亭圓朝 『鹽原多助一代記』 青空文庫
銀座街ノカツフヱー皆妙齢ノ婢ヲ蓄ヘ粉粧ヲ凝シテ客ノ酔ヲ侑ケシムルコト宛然絃妓ノ酒間ヲ斡旋スルト異ラズ。
— 永井荷風 『申訳』 青空文庫
またその婦女は、粉粧をこらして淫を鬻ぐ。
— 喜田貞吉 『賤民概説』 青空文庫