抽象名詞
ちゅうしょうめいし
名詞
標準
abstract noun
文例 · 用例
彼は、その一生をホメロスの罵倒に傾注した、その名前が「罵しる男」なる抽象名詞として通用されるに至つた程彼は憎みとほした、ホメロスの詩を――。
— 牧野信一 『ゾイラス』 青空文庫
知識階級という、あり得ぬ抽象中間階級を設定してヒューマニズム論をめぐる人々は、民衆を口にして、やはり、民衆を一箇の抽象名詞としてしまった。
— 宮本百合子 『今日の文学の展望』 青空文庫
昔の外国のロマンチシズムの時代を顧みるとなかなか興味のあることは、抽象名詞が雄飛した割合に、作品で後にのこるものがないことである。
— 宮本百合子 『文学の流れ』 青空文庫
青野氏が抒情的な筆致で「民衆の真実」をとりあげた場合、一般化していわれる民衆という言葉は、一般化して云われる真実とひとしくほんとに抽象名詞であるという感がふかい。
— ――今日の民衆、知識人への課題―― 『全体主義への吟味』 青空文庫
これらの抽象名詞――露西亜人は国民性としてあらゆる抽象名詞を愛する――が、ごく少量の国際的反省のもとにこんとんとして沸騰している町、モスコウはいま何かを生み出そうとして、全人類史上の一大試練に耐えようとしているのだ。
— 踊る地平線 『踊る地平線』 青空文庫
「僕は外国から来た抽象名詞というやつは、分析用には使うけれども、人間の生活心理を測る場合には、極力使わない用心をしてるんだよ。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
あなたは外国製の抽象名詞以外には、知識という概念が成り立たぬと思っていられる風だが、僕はそんなのを、いつかあなたに云ったように、簡便主義の知識だと思っているんですよ。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
而も生活力に満ちて、抽象名詞をこねまわして居る厭味がないから、忽ち、生きた比喩を捕え、ぴっしり、動かないところを二言三言で云う。
— 一九二三年(大正十二年) 『日記』 青空文庫
作例 · 標準
「愛」や「自由」といった言葉は、具体的な形を持たない抽象名詞だ。
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文法を学ぶ上で、抽象名詞と具体名詞の違いを理解することは重要である。
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彼の詩には、多くの抽象名詞が効果的に使われていた。
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