破却
はきゃく
名詞動詞-サ変
標準
complete destruction
文例 · 用例
実山の高さが見るものの心積りの高さにかなりの相違があっても、全然見るものの心積りを根底から破却し去らない限り、そこに観念なるものと実在なるものと比較し得られる桟はしがあってその上に立ち見るものをして両端の距りを心測して愕きの妙味を味い得しめるよすががある。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
しかし「いき」の形相因たる非現実的理想性は、一元的平衡の破却に抑制と節度とを加えて、放縦なる二元性の措定を妨止する。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
これも全身の姿勢に軽微な平衡破却が必要であったのと同じ理由から理解できる。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
戀は生命の灼熱であつて、而して死は生命の破却だ。
— 有島武郎 『詩への逸脱』 青空文庫
土、釘、木片といふ物質は彼の腕力で或は粉々になつてしまふかもしれないが、それを組立てて居る無形の威力――即ち国家の権力は、彼が満身の智慧、満身の精神を以てしても、到底破却することが出来ない。
— 平出修 『逆徒』 青空文庫
韻律の定まれる拍節を破却すれば、そは即ち無韻の散文である。
— 萩原朔太郎 『青猫』 青空文庫
まあ控えた方がよいということになってこの縁談は破却された。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
そういえば嘗てわたくしと池上の縁談を取纏める方向に入れていた力の入れ方も、いま急にへん代えして破却に向けて入れようとする力も同じく従容としたものであります。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
作例 · 標準
古い城壁が、道路建設のために破却されることになった。
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機密保持のため、不要になったサーバーを物理的に破却した。
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幕府の命令により、各地の支城が次々と破却された。
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