蒔付
蒔付
名詞
標準
文例 · 用例
田の面の稲は最早悉皆刈り乾して、すでに麦さへ蒔付けたところもあつた。
— 島崎藤村 『破戒』 青空文庫
夏がおそく蒔付けが晩れた。
— 本庄陸男 『とも喰い』 青空文庫
親爺も伜も凄い勢いだったが、そのあと一週間も立たない蒔付けの忙し盛りを野良から検挙された。
— 本庄陸男 『前夜』 青空文庫
」「戻んて来ることになっとった甚吉が、戦争で戻どれんので、今年の蒔付けはどうなるかと案じましたら、お蔭様で、明日は大勢で手伝うて下さるそうで――」それから内儀さんは云いにくそうに「――飯米を、五升ほど……何せ、お昼飯など出そうと思いますんけんど……」「まさか、飯、食いに行くでもねえでしょう?
— 本庄陸男 『前夜』 青空文庫
偶麦蒔を為すものある時は間牒の徒之を嘲笑して暗に妨害を試み、可憐なる良民を惑乱して明年の食料たるべき麦の蒔付を為さゞらしめ為めに豊沃の畑地ニ多くの空地を生ぜり。
— 田中正造 『非常歎願書』 青空文庫
故に有志の勧誘によりて麦蒔を為すものも仕方なくして蒔付をすることなれバ、肥料を用ひざるものあり耕さずして蒔くものあり。
— 田中正造 『非常歎願書』 青空文庫
………夫れより開墾して六月十八日迄に一反半を開き、燕麦牧草を蒔付たり。
— 関寛 『関牧塲創業記事』 青空文庫
馬匹五十二頭牛七頭蒔付一町余ソバ、馬鈴薯、大根、黍は霜害にて無し。
— 関寛 『関牧塲創業記事』 青空文庫