拾い手
ひろいて
名詞
標準
文例 · 用例
……」 で、立直って凜とした声、「拾い手が立派です。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
それで今では拾い手のない日蔭物といふ形に成つて居る。
— 長塚節 『芋掘り』 青空文庫
水晶もめのうも拾い手がないほど落ちているよ。
— 小川未明 『海の少年』 青空文庫
一年近く見えないが、身でも固めたのかい」「とんでもない、私なんかを拾ってくれ手があるものですか」「そうじゃあるめえ、事と次第じゃ、俺も拾い手になりてえぐれえのものだ」「まア、親分」 お篠の手がまた大きく夕空に弧を描くのです。
— お篠姉妹 『銭形平次捕物控』 青空文庫
ある日偶然に、聖林寺という小さい真宗寺の住職がそこを通りかかって、これはもったいない、誰も拾い手がないのなら拙僧がお守をいたそう、と言って自分の寺へ運んで行った、というのである。
— 和辻哲郎 『古寺巡礼』 青空文庫
そのころ世間一般に、 ――二男三男は冷飯くらい、四男五男は拾い手もない古草鞋。
— 山本周五郎 『七日七夜』 青空文庫
名もない雑兵とあっては、六波羅でも片づけもしないし、首の拾い手もなかった。
— 吉川英治 『源頼朝』 青空文庫