秋頃
あきごろ
名詞
標準
文例 · 用例
……やっと一昨年の秋頃だから、まだ馴染も重ならないのに、のっけから岡惚れした。
— 泉鏡花 『燈明之巻』 青空文庫
実際のところは、去年の晩秋頃から理由もよく判らずにセンチメンタルになってしまった安宅先生を、気にしないまでもわたくしは少しうるさく感じ出し、五度のところは三度に、二度は一度にという工合に、安宅先生の宅へ立寄る足を抜いて来ました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
前期の作業で取りまとめられた「検討課題」は「はじめに」で、「…全体の検討には少なくとも3年程度は要すると考えられるが、比較的短期間で結論が出ることが見込まれるものに関しては、平成17年秋頃を目途に報告を取りまとめることが望まれる。
— 著作権保護期間延長が青空文庫にもたらすもの 『「天に積む宝」のふやし方、へらし方』 青空文庫
一八八八年の秋頃から、マターファは公然兵を集めて山岳密林帯に立籠った。
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
正月以來絶えて口にしなかつた肉の味に舌鼓を打ちながら、H氏と私とが「いづれ又秋頃迄には歸つて來るよ」(本當に、二人ともその豫定だつたのだ)と言ふと、マリヤンが笑ひながら言ふのである。
— ――ミクロネシヤ巡島記抄―― 『環礁』 青空文庫
正月以来絶えて口にしなかった肉の味に舌鼓を打ちながら、H氏と私とが「いずれまた秋頃までには帰って来るよ」(本当に、二人ともその予定だったのだ)と言うと、マリヤンが笑いながら言うのである。
— ――ミクロネシヤ巡島記抄―― 『環礁』 青空文庫
それが去年の秋頃から僕に近づくように努める。
— 森鴎外 『ヰタ・セクスアリス』 青空文庫
筋肉労働中、「文章倶楽部」への投書に依って加藤武雄氏を知り、拾われて訪問記者となり、大正十四年の秋頃から「文章倶楽部」の編輯を手伝うことになって、今日に及んでいる。
— 佐左木俊郎 『簡略自伝』 青空文庫