蛙股
かえるまた
名詞
標準
curved wooden support on top of the main beam of a house, now mainly decorative (shape evokes an open-legged frog)
文例 · 用例
畳の上ではそれほどでもないが、廊下のような板敷きへかかると船の傾きを踏み試めすような蛙股の癖が出て、踏み締め、踏み締め、身体の平定を衡って行くからである。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
就中椿岳が常住起居した四畳半の壁に嵌込んだ化粧窓は蛙股の古材を両断して合掌に組合わしたのを外框とした火燈型で、木目を洗出された時代の錆のある板扉の中央に取附けた鎌倉時代の鉄の鰕錠が頗る椿岳気分を漂わしていた。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
垢じみた檜皮色の帷子に、黄ばんだ髪の毛をたらして、尻の切れた藁草履をひきずりながら、長い蛙股の杖をついた、目の丸い、口の大きな、どこか蟇の顔を思わせる、卑しげな女である。
— 芥川龍之介 『偸盗』 青空文庫
」 蛙股の杖は、こういうことばと共に動いた。
— 芥川龍之介 『偸盗』 青空文庫
――と、また急に、老婆は、生き生きと、しわだらけの顔をにやつかせて、蛙股の杖のはこびを、前よりも急がせ始めた。
— 芥川龍之介 『偸盗』 青空文庫
」 猪熊のばばは、そのそばへ歩みよると、蛙股の杖を止めて、あごをしゃくりながら、呼びかけた。
— 芥川龍之介 『偸盗』 青空文庫
」 老婆は、蛙股の杖にあごをのせて、もう一度しみじみ、女のからだを見た。
— 芥川龍之介 『偸盗』 青空文庫
」 老婆は、こう言うと、蛙股の杖をのべて、遠くから、ぐいと女の頭を突いてみた。
— 芥川龍之介 『偸盗』 青空文庫
作例 · 標準
お寺の屋根裏を支える見事な蛙股には、色鮮やかな極彩色の鳥の彫刻が施されていた。
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建築史のゼミで、平安時代と鎌倉時代の蛙股の形状の変遷について詳細なスケッチを描いた。
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本殿の軒下を見上げると、精巧な透かし彫りの蛙股が等間隔で規則正しく並んでいるのがわかる。
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